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映画『人間失格』あらすじ・キャスト・感想(評価)・まとめ

 太宰治の生誕100年を記念して、太宰治と3人の女性との関係を実話をもとにして 映画化された 人間ドラマです。

 破滅の愛をめぐる男女の愛憎劇が描かれるこの作品。

 映画『人間失格』のあらすじ・キャスト・感想をまとめてみました。

(トップ画像公式ページより)

映画『人間失格』概要

公開日:2010年2月20日

上映時間:134分

配給:角川映画

映画『人間失格』あらすじ

 津軽の資産家の息子である葉蔵は、幼い頃からなんとも言えない大人びた魅力を放ち、放っておいてはもらえない存在でしたが、繊細すぎて周りの人間と馴染めず、お道化ることでなんとかここまで生きてきました。

 高等学校に入学し、同じ画塾に通う6つ上の堀木と出会った葉蔵は、あるバーに誘われます。そこからふたりはつるむようになり、あらゆるところへ遊びに行くようになりました。

 次第に酒と女に溺れるようになった葉蔵は、カフェで知り合った女給の常子に自分と同じ寂しさがあるのを感じ取り、一緒に心中を図ります。

 しかし亡くなったのは常子だけで、葉蔵は生き残ってしまいました。自分に「生まれてきてすみません」と人間失格の烙印を押してしまった葉蔵。

 それから自分を信じてくれた良子との出会いと結婚で、一時はまともに生きようと思ったこともありましたが、ある夏の日その良子に裏切られ、葉蔵はどんどんと破滅の道へ進んでしまうのでした。

映画『人間失格』キャスト・スタッフ紹介

《キャスト》生田斗真  【大庭葉蔵】

 津軽の資産家の息子。次男。画家志望でしたがまともな生活をするため、漫画家として一時は生計を立てました。しかし妻に裏切られ精神は再び崩れ、アルコールと薬物中毒も患います。

《キャスト》伊勢谷友介  【堀木正雄】葉蔵の悪友。遊び上手。

《キャスト》寺島しのぶ  【常子】カフェの女給。孤立していて寂しそう。

《キャスト》石原さとみ  【良子(よしこ)】タバコ屋の娘で、葉蔵の妻。

《キャスト》小池栄子  【武田静子】雑誌の記者。

《キャスト》室井滋  【寿】薬屋。

《キャスト》大楠道代  【律子】バーの女主人。

《キャスト》三田佳子  【鉄】訳ありの女中。

《キャスト》市橋蓮司  【平目・渋田】

 古物商で、葉蔵の父親の太鼓持ち。葉蔵の保護(身元保証人)を頼まれています。

《監督》荒戸源次郎

映画『人間失格』感想(評価)

 実力派の役者が揃う中で、当時はとても大変な撮影だったことと思います。

 葉蔵演じる生田斗真さんの、この時の持てる魅力が存分に生かされていました。視覚的にも美しく、かわいらしかったです。

 良子(石原さとみ)の明るくて純真で穢れのないタバコ屋の若い娘が、実は大人の汚い魔の手にかかっていたというキャラクター設定は、なんともリアルでした。石原さんはキャラクターを面白く作ろうとする工夫がいつも見られて本当に好印象です。

 たくさんの実力派の方々がいる中で、正直最もこの作品の世界観にぴったり合っていたように思います。結婚したい、奥さんにしたいと思ってしまう幼さや可愛らしさ、健気さが実に愛らしかったです。昭和の女性を作るのが上手いです。

映画『人間失格』まとめ

 原作者の太宰が自分を投影したとされる破滅型の葉蔵と、そんな葉蔵に惹かれていってしまう女性たちの物語。

 この作品は破滅の愛の美学にどっぷりと浸ることができます。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。