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映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』あらすじ・キャスト・感想(評価)・まとめ

 太宰治の死の直前に発表された遺作『人間失格』の誕生秘話を、その事実を基に太宰と彼を愛した3人の女性目線から描いた、オリジナル作品です。

 確かなスタッフ陣と今を時めく俳優陣が作り出す、ゴージャスでスキャンダラスな禁断のエンターテインメント。

 死ぬほどの恋。ヤバすぎる実話。破滅的でありながらも圧倒的な魅力を放つ男の生涯と、恋と愛に生きた女たちの大胆な姿を堪能できるお話になっています。

 映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』のあらすじ、キャスト、感想(評価)をまとめてみました。

映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』概要

公開日:2019年9月13日

上映時間:120分

 

【スタッフ】

監督:蜷川実花

脚本:早船歌江子 

 映画『紙の月』の脚本家です。

制作会社・配給:松竹

映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』あらすじ

 1964年人気作家の太宰治は、妻・美和子のお腹に3人目の子が宿っているにも関わらず、文才ある作家志望の静子と関係を持ち、彼女の日記をもとに小説『斜陽』を書きあげました。

 『斜陽』はベストセラーになるものの文壇からは相当に批判され、太宰は本当の傑作を追求することを決意。

 自分のやり方を否定されたような気持ちで、人知れず悩んでいるところに現れたのは、未帰還の夫を待つ富栄でした。現実から逃げるように彼女との関係そして酒に溺れていく太宰は、ある日から咳が止まらなくなり、ついに血を吐いてしまいます。

 診断結果は結核。女性関係も酒も執筆ためと太宰を忍耐強く支えていた妻の美和子は、ついに今までの気持ちを爆発させます。

 芸術家としていきるため、家庭も体も何もかも壊して『人間失格』を執筆することで太宰の持つ才能の全てを、思い切り世の中に出すよう彼を駆り立てるのでした。

映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』キャスト紹介

【キャスト】

太宰治…小栗旬

 天才作家で、ベストセラーを連発するスター作家です。

 

津島美和子…宮沢りえ

 太宰の妻でお腹には3人目の子供が。そしてすでに2人の子供がいます。

 

太田静子…沢尻エリカ

 作家志望で文才のある女性。太宰の愛人です。

 

山崎富栄…二階堂ふみ

 未帰還の夫を待つ美容師です。太宰と関係持ちます。

 

佐倉潤一…成田凌

太田薫…千葉雄大

三島由紀夫…高良健吾

坂口安吾…藤原竜也

映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』感想(評価)

 とにかく全てのキャラクターが魅力的で、あっという間の2時間でした。どの絵もとても魅惑的。人間として失格のここでの太宰が、なんだかどうしようもなくかっこよく見えてしまうのは、まさにマジックでした。

 3人の女性たちもみな美しくて、20代、30代、40代の魅力的な美しい色気のある女性を絵に描いたようです。妻の美和子は、作家の妻として潔くてかっこよかったですね。「全て壊してみなさい」と母親の愛情かのように太宰に言い放ったところは好きでした。

 また衣装やセットも見ごたえがあってオシャレでしたね。現代劇とは違い、蜷川ワールドの中では比較的落ち着いた絵になっていて、ある意味とてもスタイリッシュに見えました。

 毎回蜷川さんの作品で思うことは、女性受けがとても良さそうということです。とてもキュートで自由にはっきりとした意志を持って生きている女性を描くので、こんな風に生きたいと誰かしらの演じているキャラクターで思うことができるのです。

 時代にとらわれず、とても太宰が身近に感じられて、実におもしろかったです。

映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』まとめ

 堕ちていく美学にはまり込んでいく太宰と、それを取り巻く女性たちの物語でした。

 見てみたいけれど現実では誰もが理性でその欲求を止めてしまう、官能美の行きつく先をエンターテインメントとして楽しませてくれる作品です。

 最後までお読みくださり、ありがとうございました。