今回は2019年に公開された日本映画『最高の人生の見つけ方』をご紹介します。
主演は、吉永小百合さんと天海祐希さんです。
この映画は、病室で出会った末期ガンの二人が、「死ぬまでにやりたいこと」に沿って旅をして、夢を実現していく物語です。
2008年に公開されたアメリカ映画『最高の人生の見つけ方』(ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマン主演)をモチーフにしていますが、リメイク版というより、ストーリー自体はまったく別の物になっています。
『最高の人生の見つけ方』のキャスト
北原幸枝 : 吉永小百合
剛田マ子 : 天海祐希
高田学 : ムロツヨシ
北原美春 : 満島ひかり
北原孝道 : 前川清
神崎麻梨恵 : 鈴木梨央
『最高の人生の見つけ方』のあらすじ
北原幸枝(吉永小百合)は70代の平凡な主婦でした。夫の孝道(前川清)は家のことは一切できず、定年後は家でテレビばかり見ています。長女の美春(満島ひかり)はキャリアウーマンで独立していましたが、長男は引きこもりで、自分の部屋でゲーム三昧の日々。
一方の剛田マ子(天海祐希)は、手広くホテル経営をする大会社の社長です。副社長である若い夫は、平気で若い女と浮気をし、会社の金を着服するダメ男ですが、マ子は夫を愛していました。そんなマ子の一番の理解者で味方になっていたのは、部下である高田(ムロツヨシ)でした。
そんな二人の女性・幸枝とマ子は末期ガンで、偶然同じ病室になったことによって出会います。ある日入院中の糖尿病の少女・麻梨恵(鈴木梨央)が、二人の目の前で倒れてしまいます。すぐに運ばれて緊急処置を受ける麻梨恵。その麻梨恵が持っていたポーチを幸枝が家族に届けると、小さな弟に「お姉ちゃんは死んだからいらない」と拒否されてしまいます。愕然とする幸枝。麻梨恵のポーチには、「死ぬまでにやりたいこと」という手帳が入っていました。
退院後家へ帰った幸枝は、少女の叶わなかった夢に触発され、自分の「死ぬまでにやりたいこと」を書き出してみようと思いますが、一向に何も想い浮かびません。そこで、少女の夢を自分が実現してみようと思い立ちます。そのことを電話でマ子に話すと、意外にも「それ、私も乗った」という反応が返ってきました。実はマ子はこの時若い夫から裏切られ、会社を乗っ取られそうになっていたのです。余命わずかの中、「私もこんなことばかりしていられない」というエネルギーが、沸々とマ子を突き動かしていました。
それから二人は、目的に沿って国内外を旅することになりました。その結果、少女らしい麻梨恵の夢は、熟年の二人に輝く最期をプレゼントしてくれることになるのです。
『最高の人生の見つけ方』の見どころ
この映画は“ダブル主演”ということで、日本のビッグ女優二人・吉永小百合さんと天海祐希さんが共演していますので、その演技合戦が見どころです。
本家の名作・『最高の人生の見つけ方』ではビッグ俳優・ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマンが主演していることから、日本版もそれなりのビッグネームでなければ、名作に失礼になりますからね。
そしてそれだけでなく、脇役のムロツヨシさんはとても良かったと思いますし、
夫役の前川清さんは、「何故、前川清が?」という意外性が面白いです。
本家ではスポットが当たらない、主役の子供たちのキャラクターも、日本らしい設定だったと思います。
もう一つの見どころは、自分の夢でなく「少女の夢を叶える」という設定です。
これが意外に、年齢を重ねたが故に置き忘れて来た「忘れ物を取りに戻る」という感じで、「なるほど!」と思わせてくれるポイントです。
ちなみに本家では、モーガン・フリーマンが演じる、カーターの夢の実現がベースになっています。
『最高の人生の見つけ方』の感想
この映画を見ようと思ったきっかけは、本家の『最高の人生の見つけ方』が、自分にとって心に残る名作だったからです。
日本版を見た感想は、「まったく別物だった」でしたが、様々な人間関係が描かれていて、それが解決していくというオマケつきでした。
これに関しては賛否両論あると思います。
本家が“主役二人の人生”にスポットを当てていて、まったく焦点がブレていないので、そのつもりでこの日本版を見ると、「欲張りすぎていませんか?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし私は、元々本家が素晴らしいだけに、「まったく同じストーリーなら、観る意味がない」と感じていました。
そういう意味では、この日本版の『最高の人生の見つけ方』は、期待通りの作品だったと言えます。
『最高の人生の見つけ方』のまとめ
今回は『最高の人生の見つけ方』(日本版)をご紹介しました。
この映画のキャッチコピー通り、「見たら人生楽しく変わるチェンジングムービー」として、素晴らしい作品ですので、興味のある方は、是非本編をご覧になってみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!