江戸時代に刀の代わりに包丁を握る“包丁侍”の家に嫁いだ女性が、あらゆる難局を乗り越え、夫婦愛と絆を深めていく物語です。
「加賀料理」の基礎を築いた、実在した舟木家をモデルにした人間ドラマ。
“そろばん侍”の家庭生活を描いた映画『武士の家計簿』(2010)に続く、 江戸時代の加賀藩を舞台に描いたシリーズ第二弾です。
映画『武士の献立』のあらすじ・キャスト・感想(評価)をまとめてみました。
映画『武士の献立』概要
公開日:2013年12月14日
上映時間:121分
【スタッフ】
監督:朝原雄三
映画『武士の献立』あらすじ
料亭の娘として生まれた春は、火事で両親と家を失い、加賀藩六代藩主吉徳の側室であるお貞の方に仕えていました。勝気な性格から、一度嫁いだ商家で離縁されてしまいます。
しかし親譲りの料理の腕を見込まれ、加賀藩の料理方・舟木伝内に息子・安信の嫁になって、安信を鍛え直してほしいと頼まれ、再婚することに。
安信は得意な剣術の道に進むことを決めていましたが、兄である長男の急死により、家業の包丁侍を継ぐことになり、剣術ではなく料理をやっていくという現実を、受け入れられずにいたのです。
春が何かを伝えようとすると反発し、古だぬきと春をののしる安信。そんなやりとりをしながらも少しづつ困難を乗り越え、春の懸命な支えと安信の頑張りにより、安信は父・伝内よりも高い役目を与えられるようになっていくのでした。
映画『武士の献立』キャスト紹介
舟木春…上戸彩
浅草の料亭の娘として生まれるが火事で両親を亡くし、お貞の方に仕えるようになりました。一度結婚しましたが、気の強い性格ゆえ離縁してしまいます。料理の才能をかわれて舟木伝内に息子の料理をみてもらいたいと頼まれ、嫁ぐことになりました。
舟木安信…高良健吾
舟木伝内の次男です。長男の急死により、大好きで実力もあった剣術の道を諦め、包丁侍の家業を継ぐべく、嫌々ながらも料理をし始めます。現実を受け入れられない中、春による指導により次第に心を開き、料理に真面目に向き合うようになっていきます。
舟木伝内…西田敏行
腕のいい料理人。安信の父です。春を見込んだ人物です。
舟木満…余貴美子
安信の母です。
今井佐代…成海璃子
安信が通っている剣術道場の跡取り娘です。安信がずっと好きだった女性ですが、幼馴染の定之進(柄本佑)に結婚を譲りました。
お貞の方(真如院)…夏川結衣
加賀藩六代藩主吉徳の側室です。春を可愛がっていました。
映画『武士の献立』感想(評価)
春の勝気な性格が最初は鼻に突く場面がありましたが、最後には信念を貫く健気さに変わっていって、思わず胸が熱くなりました。料理人としての自分、妻そして女としての自分、様々な場年で心が揺れる春の姿は、とても美しく共感できました。
お貞の方は非常に優雅で余裕があって素敵でした。
ひとつひとつの料理を大切に思える内容でした。食材一つとっても、その土地のもの同士を合わせてみたり、そこで生活している人とともに食してみたり、五感でその食材に触れてみる。料理の奥深さを感じ、これからの新しい料理の楽しみ方をも学んだ気持ちになりました。
映画『武士の献立』まとめ
夫婦や家族の絆が深まっていく様子を、じっくりみることができる作品です。
料理にこだわりたくなる映画でした。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。