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映画『続 男はつらいよ』あらすじ・キャスト・感想(評価)・まとめ

 第1作目の好評を受けて作られた映画『男はつらいよ』シリーズ第2作です。

 幼い頃に母に捨てられてから、何度母を瞼の裏に浮かべてきたことか、それは毎日だったという寅次郎の想いがあふれた作品になっています。

 映画『続 男はつらいよ』あらすじ・キャスト・感想(評価)をまとめてみました。

映画『続 男はつらいよ』概要

公開日:1969年11月15日

上映時間:93分

製作・配給:松竹

 

ロケ地…京都府京都、三重県柘植

 

【スタッフ】

監督・原作…山田洋次

脚本…山田洋次、小林俊一、宮崎晃

撮影…高羽哲夫

音楽…山本直純

美術…佐藤公信

映画『続 男はつらいよ』あらすじ

 旅先で実の母のことを夢にみた寅次郎は、1年ぶりに柴又に帰ってきました。満男の誕生と成長を知った寅次郎は感極まり、そのまますぐにまた旅に出ると「とらや」をでますが、たまたま学生時代の恩師・坪内散歩と娘の夏子と再会し、酒を飲み交わすことに。

 夏子の美味しい料理をたらふく食べていると、突然寅次郎は胃けいれんを起こし病院に運ばれ入院することになりました。おとなしくしていることができない寅次郎は、病院から抜け出して、登と一緒に焼き肉を食べに行ってしまいます。しかも無銭飲食で警察沙汰になったのです。

 さくらにお金を払ってもらい、いたたまれなくなった寅次郎はそのまま京都に旅に出ます。そこでなんと坪内先生と夏子とばったり出会ってしまうのでした。

 すき焼きを食べながら坪内先生に正業に就いてはどうかと、心配され叱られる寅次郎。そこで実の母の夢をみたこと、知り合いが最近になって母の居場所を伝えてきたことを打ち明けました。それを聞き「今すぐ会いに行け」と言う坪内先生。

 先生の指示で夏子を付き添いに、寅次郎は実の生みの母に会いに行くのでした。

映画『続 男はつらいよ』キャスト紹介

車寅次郎(38)…渥美清

 14歳の時に父親(今は他界している)とケンカ別れして家を出てから、20年間故郷に帰らずに旅に出ていましたが、第1作目で帰ってきて以来、旅に出たり帰って来たりを頻繁に繰り返すようになりました。異母兄弟の妹さくらがいます。

 

さくら…倍賞千恵子

 寅次郎の異母兄弟です。博と結婚し、子供も産まれて息子の満男と3人で暮らしています。

 

坪内夏子…佐藤オリエ 《マドンナ》

 寅次郎の学生時代の恩師である坪内先生の娘です。寅次郎とは子供のころから関わりがありました。

 

御前様…笠智衆

 柴又帝釈天のご住職です。

 

車竜造(おいちゃん)…森川信

 寅次郎の父親の弟です。寅次郎とさくらにとっては、叔父にあたります。さくらの育ての親。和菓子「とらや」の店主です。

 

車つね(おばちゃん)…三崎千恵子

 おいちゃんの奥さんです。寅次郎とさくらにとっては叔母にあたります。さくらの育ての親。和菓子「とらや」をおいちゃんと一緒に切り盛りしています。

 

諏訪博…前田吟

 共栄印刷の職工のひとりです。さくらと恋愛結婚し子供を持ちます。

 

小倉梅太郎(共栄印刷社長・タコ社長)太宰久雄

 中小企業の社長の大変さを、いつもとらやに来ては口にしています。

 

諏訪満男…中村はやと

 博とさくらの一人息子です。

 

川又登…津坂匡章

 寅次郎の弟分です。八戸出身。寅次郎のようになりたいと、とらに憧れています。

 

源吉…佐藤蛾次郎

 帝釈天の寺男です。

 

お菊…ミヤコ蝶々

 寅次郎の実の母親です。

 

藤村薫(つとむ)…山崎努 《ゲスト》

 市立病院の医師です。

 

坪内散歩…東野英治郎 《ゲスト》

 葛飾商業学校時代の英語の恩師です。自宅で英語塾をやっています。

 

映画『続 男はつらいよ』感想(評価)

 寅の実の母を求める姿や、実際に会った時の様子がたまりませんでした。現実は夢に描いたものと必ずしも同じではないけれど、人生の中で最もつらいことを思えば、生きていてくれるだけでどれだけありがたいことか、教訓が多くある物語だったように思います。

 坪内先生が寅に話していた、人生には4つの悲劇「老病死別」があり、その中でも最もつらく悲しいことは「死」であるいうのは、当たり前のことですがとても為になりました。

 それをきちんと踏まえて当の本人坪内先生が亡くなってしまったあと、寅がそのことを学び実の母・お菊と交流ができるようになったのは本当に良かったです。

 御前様にも死との向き合い方を教えてもらい、その言葉から学び必死に頑張る寅の姿、そしてそれは報われなかった寅の姿、しかし寅次郎の健気で懸命に人生を生きる姿は涙が止まりませんでした。

映画『続 男はつらいよ』まとめ

 この作品を観て人生を教えてもらい、どう生きていったらいいのかを寅を通して学べる、とてもいい物語でした。

 寅の楽観的なところには正直たくさん救われましたね。本当につらいとき、前を向いて生きていくためにこんなふうに乗り越えていくことも、最後には大事なことなのかもしれませんね。

 最後までお読みくださり、ありがとうございました。