motochan blog

映画『ビューティフル・マインド』のキャスト・あらすじ・見どころ・感想

今回は2002年に公開された映画『ビューティフル・マインド』をご紹介します。

本作品は統合失調症を患いながらも、ノーベル経済学賞を受賞した天才数学者、ジョン・ナッシュの半生をラッセル・クロウが演じています。

作品の評価が高く、アカデミー賞では作品賞、脚色賞を受賞。

また、監督を務めたロン・ハワードは監督賞を受賞、主人公の妻を演じたジェニファー・コネリーは助演女優賞を受賞しました。

 

『ビューティフル・マインド』のキャスト

 

ジョン・ナッシュ   :ラッセル・クロウ

アリシア・ナッシュ  :ジェニファー・コネリー

ウィリアム・パーチャー:エド・ハリス

チャールズ      :ポール・ベタニー

 

『ビューティフル・マインド』のあらすじ

 

大学院で数学を学んでいるジョンは、天才肌ですが内向的で、自分は明らかに人と違うと思っていました。

そのため、人を愛することも愛されることも諦めていたジョン。

そんなジョンのルームメイトになったチャールズは、ジョンと真逆の性格でした。

チャールズは、ジョンに酒を飲ませたり、女を口説かせたり、とにかく大胆だったのです。

しかしジョンは何故か、そんなチャールズに心を開き、自分のことを話すようになっていきます。

その一方で、この頃のジョンは論文が書けず、教授に認めて貰えなかったため、希望している就職先へ推薦して貰えそうもないと焦っていました。

そんなある日、大学の同期数名とバーで酒を飲んでいたジョンは、見知らぬ女性数人のグループに目を奪われます。

その中には、ひときわ目立つブロンド美人もいました。

「全員がブロンド狙いで競合するよりも、誰もブロンドに行かない方が利益は衝突せず、全員が女性たちと仲良くできる。」

咄嗟にひらめいたジョンは、この理論をまとめて論文を書き、見事教授に認められるのです。

そして、念願だったウイラー研究所へ就職できました。

研究所に就職してから数年後、ジョンは国防総省へ招かれ、ロシアの暗号解読を頼まれます。

この時ジョンは、驚くべきスピードでたちまち暗号を解読してしまいますが、このようなジョンが好む仕事などめったになく、ジョンにとって日常の仕事は退屈でしかありません。

しかし暗号解読の仕事の後、ジョンは国防総省のウィリアムから、極秘に「指定された雑誌からロシア・スパイの暗号を探し出せ」と、仕事を命じられたのです。

今後機密情報を取り扱うために、腕にチップを埋め込まれてしまったジョン。

この日以降ジョンは、この極秘任務にのめり込んでいきました。

そんな中ジョンは、学生のアリシアと恋愛関係になります。

アリシアは風変わりなジョンを、優しく包んでくれる素晴らしい女性で、その後二人は結婚をします。

愛する家族との幸せを手に入れたジョン。

しかしこの後、ジョンの特殊任務がロシア・スパイに知られてしまい、命を狙われてしまうことになるのです。

 

『ビューティフル・マインド』の見どころ

 

この映画の見どころは、まさかの人間関係です。

あらすじで紹介した人物はわずか数名ですが、その人間関係には“良い関係”もあれば“悪い関係”もあります。

しかし傍から見れば“悪い”と思う関係も、ある意味ジョンがジョンのままでいられる相手だったというところが、切なくもあり悲しいところでした。

この後更に詳しく、感想<ネタバレあり>の中で、説明させていただきます。

 

『ビューティフル・マインド』の感想<ネタバレあり>

 

ジョンは統合失調症でした。

「天才が故の苦悩なのか、苦悩が故の天才なのか?」

最後まで、この疑問の答えは出ませんでした。

実はルームメイトのチャールズと、国防総省の役人・ウィリアムはジョンが作り出した人物、つまり幻覚の中の人物で実在しませんでした。

ジョンが“特殊任務”としてのめり込んでいた仕事など、本当は何処にも存在しなかったのです。

病院にかかってこのことを知った時の、ジョンのショックは計り知れないものでした。

そして治療薬を飲むと幻覚は見えなくなるのですが、その一方で大好きな数学ができなくなってしまったジョン。

人の頭はデリケートですよね。

ある種の脳内物質の分泌を抑える薬でしょうから、その影響で普段理解できていたことが理解できなくなるという原理だと思われます。

「ジョンにとって数学とは?理論とは?」と考えると、病状を緩和するための薬が、どれほど“彼の生きる術”の妨げになるのかがわかります。

結局彼は薬を飲むことを止め、実在の人物とコミュニケーションを取ることによって、病気の苦しみを緩和しながら、学者としての人生をやり直すことにするのです。

劇中ジョンのことを、「病気だ」という目で見るだけの人間もいます。

しかし彼にとって幸いだったのは、妻も友人たちも「彼が天才だ」と知っていたことだと思います。

そういう人たちのサポートで、ジョン・ナッシュは学者として生き続け、その恩返しとして受賞した、ノーベル経済学賞だったのではないでしょうか。

最後のシーンで、ジョンはノーベル賞受賞式でスピーチをします。

その言葉はとても感動的なので、必見です。

 

まとめ

 

今回は映画『ビューティフル・マインド』をご紹介しました。

天才数学者のジョンは、病気治療のために生きる目的を失い欠けました。

しかしそこから「自分で治す」と決心した彼を、妻のアリシアは「頭でなく心が現実を教えてくれる」と、支えることに決めました。

この実話は、少し難しい世界を描いていて、ショッキングな部分もありましたが、理解できると奥が深く感動的な名作だと思わせてくれます。

興味のある方は、是非本編をご覧になってみてはいかがでしょうか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!