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映画『マリッジ・ストーリー』をあらすじ・キャスト・感想(評価)・まとめ

 仲の良かったはずがいつからか家族のために自分を犠牲にして、空っぽになっているのを感じたとき、離婚を選択した夫婦が、離婚プロセスに戸惑いながらも、精一杯誠実にそれと向き合っていくお話です。

 親としてのこれからに苦悩しながらも、舞台監督であり脚本家の夫と、女優の妻はお互いへのあふれる思いやりをもって繊細に、そして平等に話を進めようとします。

 例え離れることになってしまっても、夫婦というものは…。

 映画『マリッジ・ストーリー』をあらすじ・キャスト・感想(評価)をまとめてみました。

映画『マリッジ・ストーリー』概要

公開日:2019年11月29日 (日本)     ☆12月6日よりNetflixで全世界で配信開始。

上映時間:136分

 

【スタッフ】

監督・脚本…ノア・バームバック

配給:Netflix

映画『マリッジ・ストーリー』あらすじ

 同じ芸能関係の仕事をする夫と妻は、すれ違いから離婚の準備を進めていました。元々仲が良かったふたり。円満に離婚することを望んでいます。

 しかし時間が経つにつれ相手への不満が次から次へと出てきて、最初はつけないと話していた離婚弁護士まで、つけることになってしまいました。

 子供の親権をめぐって、無意識にやっていることまで、わざとやっている暴力や暴言ととられられ事実とは全く違う解釈をされて、お互いを敵とみなす弁護士のやり方に、ふたりは戸惑い話し合いをすることに。

 すると今まで口に出さず聞けなかった相手の本音が、一気に出てきたのです。

 ふたりはこれまでの結婚生活を振り返り、それぞれの人生に向かうのでした。

映画『マリッジ・ストーリー』キャスト紹介

ニコール…スカーレット・ヨハンソン

 女優です。

 

チャーリー…アダム・ドライヴァ―

 舞台の演出家であり脚本家。ニコールの夫です。

 

ノラ・ファンショー…ローラ・ダーン

 ニコール側についている弁護士です。

 

バート・スピッツ…アラン・アルダ

 チャーリー側の弁護士です。

映画『マリッジ・ストーリー』感想(評価)

 お互いを尊重し合っている仲のいい夫婦だから、離婚を選んでは欲しくなかったですが、彼らはやはり同業者なだけに、嫉妬や後悔がわかりやすく自分の心に出てきて、人生を考え直すことにしたのだと思いました。

 夫の仕事が決まった時、嬉しい反面自分は出役なのに陰で支えるだけの存在になってしまって、一体何のために仕事をしてきたのかと、女優という仕事がアイデンティティにもなる職業だからこそ、彼女はそう感じた部分もあり、その悔しさは共感できました。

 心から喜んであげたいのに、そうしているつもりなのにできないのは、確かにこの選択をせざる得なかったのだと思います。

 それに気づかなかった夫もまた、監督であり脚本家でありながら、一番近くの人間を見ることを忘れてしまっていたし、夫自身も妻の知らないところで、妻に対して寂しくつらい思いをしていました。悲劇でしたが、お互いを思い合う愛が本物で、これは真実、何度も観たい映画です。

 この作品はニコールの表情も実に素晴らしいです。平気な顔をしていたのに、突然ひとりになった瞬間に泣いてしまっているカットで、もう私たちの心は持っていかれてしまいます。

 そして何と言っても、ラストの方のチャーリーとニコールのふたりで話し合う場面は最高です。感情が盛り上がってきて、お互いに本音をぶつけていくうちに、心の底まで丸見えにしてしまった瞬間泣き崩れるチャーリーの姿は、忘れられません。最高のシーンです。

 心の底は子供じみていて、ばかげたことだけれど、愛して愛してやまなかった人への想いが、ねじ曲がって憎しみに変わってしまった時、人は離婚を選択しようとするのかもしれません。

映画『マリッジ・ストーリー』まとめ

 人生は綺麗ごとじゃない。それは結婚も同じで、とても繊細なものだと感じました。嘘のない物語です。

 スカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライヴァーのお芝居にはぜひ注目してください。

 最後までお読みくださり、ありがとうございました。