デビット・リンチが監督し出演している、白黒短編映画です。
殺人を犯した容疑で一匹の猿に刑事が尋問をしていく、17分間のシュールなストーリー。
映画『ジャックは一体何をした?』のあらすじ・キャスト・感想(評価)をまとめてみました。
目次
映画『ジャックは一体何をした?』概要
公開日:2017年11月8日(パリにて初公開) / 2020年1月20日(配信開始)
上映時間:17分
原題…What did jack do?
【スタッフ】
監督・脚本・編集…デビット・リンチ
映画『ジャックは一体何をした?』あらすじ
ある鉄道駅でジャックは刑事に声を掛けられ、小さな取調室に連れてこられました。刑事の質問に、何かをごまかすかのようにジョークやたとえ話をしていくジャック。
クラブに出入りしているマックス、売春婦とされるサリー、そこの管理人などいろんな人物が話の中で登場しますが、一度整理しようと刑事が話を最初に戻します。
するとジャックは自身の結婚生活についての話を始めたのです。最初の妻には体を酷使させられへきへきし、知人が彼女を殺してくれたことで解放感に満ち溢れたことや、その直後に知り合ったトゥ―タタボンと深い愛を築いたことを夢中になって話しました。
そこへトゥ―タタボンが目の前を走っていく姿を見かけたジャックは、彼女を追いかけて取調室から出ようとし、マックス殺害で刑事に逮捕されるのでした。
映画『ジャックは一体何をした?』キャスト紹介
ジャック…ジャック・クルズ (彼自身)
一匹の猿です。
トゥ―タタボン…トゥ―タタボン (彼女自身)
ジャックが心底愛している一匹の鶏です。
刑事…デビット・リンチ
ウエイトレス…エミリー
映画『ジャックは一体何をした?』感想(評価)
このお話は、マックスがどういう存在なのか明らかにされておらず、動物なのか人間なのかジャックとの関係性さえも知らされないので、ある意味でいろんな解釈を想像させる作品だと感じます。
ジャックという猿を取り調べることにより、この世界観の中では猿も鶏も鳥もウサギもワニも、人と同等のものとして扱われているように思いました。
そういう意味では人種間の問題という、映画においてよくテーマにされるものを越え、種自体を大きくとらえた物語だったとも考えられます。もっと知りたいと思わせる物語でした。
映画『ジャックは一体何をした?』まとめ
デビット・リンチの独特な世界観が詰まった作品になっていました。
愛は時に理性の範疇におさまらず、想像をはるかに超えることを私たちにさせる、このことは種を越えても同じなのかもしれません。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。