大好きな人との友情を壊したくなくて、お互いの想いを知っていながら気持ちを伝えられずに10年の時を経たふたりの物語です。
甘酸っぱく瑞々しいラブストーリーを描いた短編映画。
映画『想影』あらすじ・キャスト・感想(評価)をまとめてみました。
映画『想影』概要
公開日:2017年5月14日
上映時間:30分
【スタッフ】
監督…加藤慶吾
原作…野村実来 (新潮社主催の文学賞で最終選考にノミネートされたラブストーリ)
⇒当時、早稲田大学を卒業したばかりのメンバーで作られた、自主制作映画です。
映画『想影』あらすじ
クラスでモテているにも関わらず、そのことをあまり気にせず比較的いつもひとりでいることの多い栄大輔は、お昼ごはんにいつも大好きな果物を持ってきては、いつも持ち歩いているアーミーナイフでカットして、いろいろな果物を食べていました。
そこへいつもやってくるのは幼馴染の中村由美。彼女は栄のそんな様子をそばで見ているのが大好きでした。次第に一人でいる時も、ふと栄のことを考えてしまうようになった中村。彼のことを想うと胸が熱くなるのを感じ始めます。
しかしある日、女友達がやってきて栄のことを好きだと中村に話してきました。栄と一番仲良しだと周りが感じていた中村に、彼女は自分の想いをぶつけてきたのです。そして次に中村が栄を見かけたのは、校舎の影で栄がその子に告白をされている姿。
衝撃を受けた中村でしたが、その直後栄は中村見つけると「俺はやっぱり中村がいい」と、階段を駆け上がってくるのでした。
あれから10年、母親から栄が結婚することになったと聞かされた中村は、久しぶりに栄に会うことを決心します。結婚を祝福する中村。リンゴを食べようと、果物を切るのが得意な栄に昔のようにむいてもらうと、ふたりはその時間の中で10年前の気持ちを思い出すのでした。
映画『想影』キャスト紹介
栄大輔(少年時代)…高杉真宙
果物が好きでいつもアーミナイフを持ち歩いては、果物を食べる直前にむいて食べる少年です。モテているがそのことにあまり関心がないタイプ。幼馴染の中村由美とは最もよくしゃべる。
栄大輔(大人時代)…細田善彦
映画『想影』感想(評価)
とても甘酸っぱい物語でした。10代の恋心を20代前半のふたりが思い出す。ぎこちなさがなんとも言えない、この年代にしかできない作品になっていたように感じました。ぎこちなさの芸術というもあるのですね。
また果物の中でも、最後のドラマの中で使うクライマックスの果物にりんごを持ってきたのは好きでした。甘酸っぱくてほのかに甘さが香るリンゴの選出は、この物語にぴったりです。
面影を想う影としたのも、素敵ですね。
映画『想影』まとめ
少年少女時代の恋愛を、果物の果汁のように甘酸っぱく思い出させてくれる作品でした。
さわやかな色気を感じられる映画でもありました。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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