「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ」
多くの名言を残した、言わずとも知れた大ヒット映画です。
観客動員数700万人、興行収入101億円(配給収入53億)と実写邦画歴代興行収入第3位を記録しています。
フジテレビの連続ドラマ『踊る大捜査線の』劇場版第一作目。
織田裕二演じる、青島刑事を中心とした刑事たちが大奮闘する、刑事アクション映画です。
あらすじ、キャスト、感想などをまとめてみました。
(トップ画像公式ページより)
目次
『踊る大捜査線THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』あらすじ(ネタバレ)
元敏腕営業マンで、脱サラして警視庁湾岸署に勤務の刑事になった青島俊作(織田裕二)は、「所轄刑事」として現場検証すらさせてもらえない、理想の刑事像とはかけ離れた地味で冴えない現実の中、仲間たちとともに日々職務を全うしていました。
警視庁副総監のゴルフコンペのあと署に戻ってくると、ためていた領収書の束がなくなっていることに気づきます。他の警察官の私物などもなくなっていることがわかり、署内で窃盗事件が起きました。
また湾岸署管轄の川で、一体の水死体が発見されます。その死体は腹部に刺しゅう糸で縫合された手術後があり、胃の中にぬいぐるみが入れられていました。事件は猟奇殺人事件とみて捜査が進められます。
さらにそれらと同時に、さきほどまでゴルフコンペをしていた副総監が、家に入る直前に何者かに誘拐される事件が起こり、その捜査本部が湾岸署に立てられることになりました。
こうして湾岸署は寝る暇もないほどの大忙しとなります。
警視庁副総監誘拐事件では、本庁の人間が湾岸署につめることになり、青島(織田裕二)が唯一信頼する警察官僚、室井慎次(柳葉敏郎)が指揮をとっての捜査が始まったのです。
猟奇殺人事件の犯人は、湾岸署巡査の雪乃(水野美紀)が、ネットでやりとりを行ううちに本人と対面できましたが、やりとりを行っていた彼女の手をメスで傷つけたので、その容疑で犯人を捕まえることができました。
本部は極秘捜査を進めるばかりで、所轄の刑事たちの協力も求めずにいました。しかし副総監の身代金受け渡しに失敗した本部は、ついに公開捜査に踏み切ります。そこから犯人のプロファイルが出され、それをもとに捜査本部は犯人特定を狙うことに。一方所轄は検問を命じられます。
青島は現場で、室井は偉くなって現場を知ってる人間が動きやすくなるようにすると、ふたりは実は約束をしていました。しかし上に行っても信念を貫けない現実を、室井は目の当たりにしていました。そのことを青島は感じ、苦しんでいる室井のことを想うのでした。
それと全く同じ関係を昔から気づいていたのが、誘拐された副総監と、青島が所轄刑事の心得を教えてもらったベテラン刑事の和久平八郎(いかりや長介)です。
青島はその後独自のひらめきで、視点を変えてアプローチし、誘拐犯の犯人を見つけてしまいます。「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ」の名言を放ち、自分が刃物で刺されながらも、すみれ(深津絵里)と犯人を確保、室井が到着してから犯人を逮捕するのです。
『踊る大捜査線THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』キャスト紹介
1998年10月31日公開。
上映時間:119分
【監督】本広克之
本広監督といえば、この『踊る大捜査線』シリーズです。
この大ヒット作品が生まれるきっかけは、もともと織田裕二さん主演のフジテレビの連続ドラマ『お金がない!』の演出人のひとりとして織田さんと知り合い、それから織田さんの推薦によってドラマ『踊る大捜査線』のチーフ監督に抜擢されたことだったようです。
【キャスト】織田裕二(青島俊介)
湾岸署刑事課強行犯係・巡査部長
【キャスト】柳葉敏郎(室井慎次)
警視庁刑事部参事官・警視正
【キャスト】深津絵里(恩田すみれ)
湾岸署刑事課盗犯係・巡査部長
【キャスト】水野美紀(柏木雪乃)
湾岸署刑事課強行犯係・巡査
【キャスト】ユースケ・サンタマリア(真下正義)
湾岸署刑事課強行犯係長・警部補
『踊る大捜査線THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』感想・評価
いつ観てもかっこいい映画です。最初シリアスな感じで、渋さすら漂うような出だしですが、突然コメディタッチに切り替わり、テンポよく物語が進んでいく、そこからのオープニングは観る人を惹きつけ、わくわく感が絶頂に達します。
この第一作目には、名言がたくさん入っていたり、よくものまねされてきた場面が頻繁に出できたりするので、エンターテインメント性がとても高く、全く飽きることがありません。
名言になった個所のシーンを見ていくと、台詞に合わせた音楽の入れ方で、思わず心を動かされてしまうところがいくつもありました。素晴らしいスタッフ陣です。
そしてやはり青島(織田裕二)が魅力的ですね。少し抜けているところ、なんと言っても青島と室井(柳葉敏郎)の信頼関係には涙が出ます。青島の信じる気持ちの強さとまっすぐさ、室井の不器用ながらにも信念を貫こうとする姿、心打たれます。
さらに和久さん(いかりや長介)が、副総監が無事に戻ってきた時に見せた、あの表情ににじみ出る思いの深さはたまりませんでした。
ドラマやスペシャルを何度も撮影してからのこの第一作目なので、それぞれの思いも強く出ていて、観る人に感じさせるものも多いのだろうと思いました。
観るたびに感動が深まる作品だと感じます。
『踊る大捜査線THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』まとめ
公開から12年が経ちましたが、エンターテイメントとしてもいまだにワクワクさせる映画です。
2019年6月に『踊る大捜査線』シリーズ(スピンオフ作品『交渉人 真下正義』『容疑者 室井慎次』を含む)の計6作が、4Kリマスター&完全ノーカットで放送されたようです。
改めてこの機会にもう一度、この大ヒット作品をみるのも楽しいと思います。初めて観るという方も、時を経てもとても刺激的な、まさに本物と言うべき作品です。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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