イギリスの田舎町ブライの古いお屋敷にまつわるアメリカ人の世話係と両親を亡くした子供たちを中心とした物語。超自然的ホラーにロマンスを組み合わせた作品となっています。
失意のなか単身イギリスへ渡り、古いお屋敷での新しい生活を始めた世話係のダニが次第に戦慄の恐怖へと巻き込まれていきます。
【第3話】あらすじ・キャスト・感想を紹介します。
↓↓海外ドラマ『ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー 第2話』あらすじ・キャスト紹介・感想はコチラ↓↓
目次
「ザ・ホーンティング・ブライマナー」前回までは…
Netflix全9話
放送期間:2020.10.09 Netflixにて配信スタート
原案・制作:マイク・フラナガン
ホラー映画「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」(前作)
「オキャラス/怨霊鏡」「ドクター・スリープ」
原作:ヘンリー・ジェイムズ「ねじの回転」
【第3話】「2つの顔 前編」
ついに「バルコニーの男」の正体が…。ダニは前回屋敷外の窓際に現れた男が、前任の世話係レベッカ・ジェセルと一緒に写真に写っていた男ピーター・クイントと「同一人物」だと気づいたのでした。ヘンリー卿から大金を横領して逃亡したというピーターですが、なぜ今さらお屋敷に戻って来たのでしょうか。第3話はどのように展開していくのか見ていきましょう。
「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー第3話」キャスト紹介
【世話係:ダニ・クレイトン役】ヴィクトリア・ぺドレッティ
【前任の世話係:レベッカ・ジェセル役】タヒラ・シャリフ
【ヘンリーの執事:ピーター・クイント役】オリヴァー・ジャクソン・コーエン
【兄マイルズ・ウィングレーブ役】ベンジャミン・エヴァン・エインズワース
【妹フローラ・ウィングレイブ役】アメリエ・ビー・スミス
【叔父ヘンリー・ウィングレイブ卿役】ヘンリー・トーマス
【庭師:ジェイミー役】アメリア・イブ
【家政婦:ハンナ・グロース役】タニア・ミラー
【料理人:オーウェン・シャルマ役】ラウール・コーリ
【婚約者/光るメガネの男】グレッグ・セステロ
【ストーリーテラー】カーラ・グギノ
「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー第3話」あらすじ(ネタバレ)
第3話では場面がフラッシュバックしながら展開していきます。
・前任の世話係レベッカと執事ピーターの時間軸
・新任の世話係ダニの時間軸
互いの時間軸が交差しながらドラマは進みます。
《ヘンリー卿・ピーターとレベッカの顔合せ》
レベッカが世話係の面接にやって来た。法廷弁護士のヘンリー卿への尊敬と優秀な経歴の持ち主。子供たちの探求心と自分や世間に疑問を持つ姿勢を大切に育てたいと言うレベッカをヘンリーは雇うことにした。一方でピーターが世話係の仕事を「子守り」と口にしたことをヘンリーは見逃さなかった。
《レベッカとピーター》
「ヘンリー卿って厄介な人なの?」
「良い人だよ。良くない部分もあるってだけで」
「私はどんな世界に足を踏み入れたのかしら?」
「賢い子供たちだよ。少し変わってるけど。兄は能力を隠してる。妹は壁紙と話す」
「2人がどうやって、あんな辛い経験を乗り越えられたのか不思議で」
「2人の中では、親が帰って来なかったところで止まってる。そこから先は飲み込めてない。」
《初対面》
私はほとんど「完璧」じゃない、でも「完璧に最高」なの!とレベッカは子供たちに自己紹介する。このひと言がフローラのハートを完璧に捉えたのだ。
一方でピーターの喫煙を注意するマイルズ。ピーターがライターを操るしぐさに魅了されたかのようにジッと見つめる。
《ダニとジェイミー》
ダニがピーターの影を追って庭へ飛び出す。庭師ジェイミーとバッタリ出くわす。
キッチンに戻る2人。今夜は用心のためオーウェンとジェイミーもお屋敷に泊まると言い、フローラは思い切りはしゃぐ。
暖炉を囲みながらオーウェンが無言電話の正体はピーターに違いないと言う。大金を横領してひとり逃亡したが、レベッカ(が亡くなったことも知らず)を忘れられないのだと。
《レベッカとフローラ》
レベッカとフローラが人形ごっこをしている。マイルズが「人形ごっこなんて」と投げるとレベッカは「素晴らしい遊びよ。色んな人を登場させて物語を作れるのだから」と返す。横からフローラが「人は作れないわ」と言い切って、レベッカの人形を作ろうと言い出す。レベッカは好みの色を聞かれるが指定はしなかった。
ピーターが突然やって来た。薔薇の花束をフローラに差し出す。喜ぶフローラに「レベッカにも分けてあげて」と提案し、フローラはレベッカへ赤い薔薇を一本手渡す。
薔薇の花束で喜ぶフローラの女心を理解出来ないマイルズに対して、ピーターは教える。「人の心を開く鍵は人それぞれだから形を推理するんだ。ヘンリー叔父さんならばお金だな。女性の場合はおおよそ花なんだ。」ピーターはあえてフローラを介し、レベッカへの気持ちを込めて花束を渡したのだ。
《ピーターとレベッカ》
ピーターがレベッカに尋ねる。「今の感想は?」「良い仕事だわ」「そうじゃなくてもっと全体的なことさ」ピーターの狙いはレベッカの本音を聞き出すことだ。面接の際に聞いたレベッカの理想とはかけ離れているように見えて、ピーターは腹立たしいとさえ言いつつ貴女の役に立ちたいと申し出てレベッカの真意を聞き出す。法廷弁護士ヘンリー卿の懐に入るつもりなのはお見通しだよと。今度はレベッカがピーターに尋ねる番だ。ピーターは「地球にいる理由は生きた足跡を残したいから」「ヘンリーに使えるのは突き破れない天井があるせいだ」「ここに居る理由はなぜだか希望はあると感じるのさ」と思わせぶりに答える。
《ダニとジェイミー》
オーウェンが寝不足気味のハンナに肩を貸す。なんだか良い雰囲気だ。レベッカとピーターの2ショット写真を見ながらダニは言う「まるでボニーとクライドね」ジェイミーが「このクライドは裏切ったけど。逃げたんだ。ボニーがそのツケを払ったの」とツッコむ。「捨てたくせになぜ今も付きまとうの?」と聞くダニ。ジェイミーは「間違った恋は人をダメにするんだ、こびりついて。どうしようもなくバカげたことをさせるものなんだ」と。続けて「愛と執着は混同しやすいんだ。ピーターは一生レベッカに取り憑かれてほしい」とつぶやく。対してダニは「愛と執着ってみんな混同するものなの?違うわ、だって愛と所有欲は正反対でしょ」と返すのだった。その晩ダニがベッド脇に置いていた「ひび割れのメガネ」を見つめると、背後に血まみれの左手が伸びてくる。
《ピーター再び》
レベッカはマイルズ・フローラとトランプ遊び。そこにヘンリー叔父さんの使いでピーターが再びやって来た。同行しないヘンリー叔父さんに不服そうなマイルズの表情。すかさずピーターは「俺も父親を同じ年頃に亡くした。父親が遺した形見のライターをマイルズに預かってほしい」とフォローする。レベッカはピーターの姿を眩しそうに見て微笑む。そして2人は結ばれる。
《フローラとレベッカ》
朝ダニがマイルズを起こしに来る。マイルズは既に起きて身支度を整え、フローラを見つけたら3人でピクニックへ行こうと提案する。フローラを探しに屋敷外に出たダニ。➟フラッシュバック
湖のほとりでレベッカとフローラがおしゃべり。黒衣装のレベッカ人形が出来上がっていた。「先生は素敵よ」とフローラ。素直に喜ぶレベッカ。➟フラッシュバック
フローラは一人湖のほとりに立ちつくす。慌ててダニが近寄り抱きかかえる。フローラは湖に向かって「ダメやめて」と叫ぶ。向こう岸にはレベッカの姿が。医師を呼び安静にするよう言われ、ベッドで休むフローラ。➟フラッシュバック
ベッドで朝を迎えるレベッカとピーター。片時も離れがたいピーターは、高級ワイン片手にレベッカを出入り禁止の旧館へ誘い込む。ソファには高級毛皮のコートが置かれていた。ヘンリーの許可は得たと言うピーターは「説得は難しかったが、いざという時は得意なんだ」とうそぶく。「遠慮はいらない、着てみなよ」ピーターの言葉で、素肌に高級毛皮を纏うレベッカは着心地の良さにまんざらでもない様子。高揚する2人だが、ハンナが水を差す。ハンナはピーターを激しく叱責した。
キッチンでは皆が夕食後のデザートについて盛り上がっていた。オーウェンがケーキに具材を一つ加えるならば「イチゴかレモンか」と皆に問いかける。1人ずつ味見させながら皆に優しく意見を聞くオーウェンにピーターは男として嫉妬していた。素直に味見をするレベッカの姿に激しい怒りを露わにして屋敷を出ていく。➟フラッシュバック
《暖炉に集まるダニたち》
マイルズとフローラによる恒例の「物語タイム」が始まる。別モノを演じることで苦難を乗り越えてきた一種のセラピーだという。フローラは「猫のテイルズ」マイルズは「パペットのポペット」という役柄。マイルズの話ぶりは真に迫っていた。クロードなる人物は20体の人形を作りとても愛したが、ある日人形たちを置いて旅に出かける。時が経ちクロードが戻ると人形たちは自分が人形であることすら忘れていた…。そんな人形を痛めつけたと言い出すマイルズ。そこにオーウェンの自宅の隣人から電話が入る。看病していた母親が亡くなったとの知らせだった。オーウェンを見送るハンナ。そしてダニとジェイミー。
ジェイミーを見送るダニ。2人はお互いの気持ちを確かめるかのように見つめ合う。「(別れが訪れるのは)仕方がないよ」と走り去っていくジェイミー。
1人になり立ちつくすダニ。屋敷を振り返るとまた「光るメガネの男」が現れたと思いきや、すぐさま屋敷に吸い込まれて行った…。(第3話完)
「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー第3話」感想
第3話では2つの時間軸が交差しながら、フラッシュバックしていく展開でした。サブタイトル「2つの顔 前編」なので、今後また後編が登場してくるということ。今のうちに「人物相関図」を整理しておきたいところです。
レベッカは典型的な男社会の時代に、法廷弁護士として自立することを夢見ています。法廷弁護士でもあるヘンリー卿との人脈を作ることが世話係に応募した動機。ヘンリー卿との面接場面やピーターとの会話、子供たちとの接し方もソツなく頭の回転の良さ・有能さを感じさせますね。
ヘンリーの執事ピーターは、仕事能力が高いわりに素行の悪さが目立ちます。特に使用人や子供たちの前では遠慮がありません。しかしながらピーターは「人たらし」なのです。相手が喜んで心の扉を開く合鍵を作る名人ですね。あからさまな態度は女性から嫌われますが、ピーターにハマッた女性をメロメロにさせてしまう魔力を持っている。紳士的な色男と詐欺師的ワル男を使い分けるしたたかな人間のようです。
一方で新任世話係のダニ。子供たちの躾けとしてはアメリカでの教師経験を十分に生かしています。同僚の使用人からも信頼度は増している。だがいつも表情に憂いを覗かせるのだ。今にも倒れそうで誰かに支えてほしいけど、本心を吐き出せないままでいるように見えます。
マイルズやフローラも同じこと。早くに両親を亡くし、前任のレベッカも相次ぎ亡くした傷心を癒やしてくれる心の拠り所を求めている。だからこそ2人とも自分の世界を作って気を紛らせながら、生きるやりくりをしているのだ。だが時折見せる別人のような表情と態度。第3話でフラッシュバックする時間軸は「2つの顔」をオーバーラップさせて今後を暗示する仕掛けのようですね。
最後に(まとめ)
第3話はいかがでしたでしょうか。
ピーターとレベッカの悲運の恋愛劇が幕を開けましたね。ピーターがお屋敷に戻ってきた理由はまだ明らかにされていませんが、湖の向こう岸に現れたレベッカの霊は何かを伝えたがっているようです。
第3話のラストはダニにまとわりつく「光るメガネの男」とのご対面シーンでした。次回はきっとメガネ男の正体が明かされることでしょう。今後の展開がますます気になります。
それではまた第4話でお会いしましょう!
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