「アメリカン・マ―ダー 一家殺人事件の実録」のあらすじ・感想・評価

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「アメリカン・マ―ダー 一家殺人事件の実録」のあらすじ

2018年に実際にアメリカのコロラド州で発生した殺人事件をドキュメンタリーにした衝撃の映画がネットフリックスに登場しました。

娘2人ともう1人子どもを身ごもっていた母親と父親の順風満帆な家族がいました。

豪華なお家に住み母親のSNSはかなり充実した家族愛に満たされていました。

そんな幸せいっぱいの中、ある日突然母親と娘たちが行方不明になってしまうのです。

友人が母親であるシャナンと連絡がとれなくなり心配になり警察に通報したところから行方不明になったことが判明します。

友人と警察が話をしているとそこに旦那であるクリスも家へ戻ってきました。

警察や友人含めて自宅へ入らせてもらうと不自然にもシャナンの携帯の電源が消えていたり、娘が愛用しているブランケットがなくなっていたりと不審な点がいくつかありました。

他にお家を荒らされたり、盗まれているものもないのでただの家でかと思われるような雰囲気だったのです。

夫であり父親であるクリスはメディアからのインタビューでみんなが無事に帰ってきてほしい、と伝えたのでした。

あんなに幸せだった一つの家族に一体何が起こったのでしょうか。

小さな街で起こった事件ということもあり、日々メディアがお家の周りに張り込んでいました。

3人とお腹の赤ちゃんの行方は一体・・・

「アメリカン・マ―ダー 一家殺人事件の実録」感想(ネタバレ)

結末があまりに残虐で人のことを信じられなくなるほどショックな事件がこの世の中で起きてるのかと思うと胸が痛くなりました。

こんな残虐な事件が本当にあったのかと今でも信じられません。

娘2人の実際の動画が可愛くて可愛くて最初は純粋に可愛さを楽しんでいました。

しかし、後半になっていくにつれてこんな可愛い子たちが殺されているのかもしれない、と分かってからはその無邪気な笑顔を直視することができなくなっていました。

シャナンもクリスのことが大好きでクリスの態度が変化してきて友人に相談しているところなどは純粋にクリスのことが好きなだけだったのにどうして殺されなきゃいけないのでしょう。

浮気心から妻を殺して子どもたちを殺す神経は本当に理解ができません。

それに事情聴取されているときもギリギリまでシャナンが娘たちを殺したなどとゲスい嘘をついているクリスには怒りを覚えました。

警察の事情聴取の有能さもこの映画で目の当たりにしました。

悲劇のヒロインであった夫・父親から一変して犯人へと姿を変えた警察のすごさもドラマなどでしか知ることができなかったのでとても新鮮なものです。

浮気をされているのではないかと不安になりながらも母親として強く居ようとするシャナンの姿は女性の共感を多く呼ぶのではないでしょうか。

本当に妻とお腹の子ども、娘二人を殺すまでのことだったのでしょうか。

いや絶対に違います。

浮気相手と笑顔で写真をとっているクリスの笑顔は悪魔のほほえみにしか見えなくなっていました。

ただクリスも最初の映像では本当にシャナンのことを愛していたようにも思えました。

人は人をここまで変える力があるとしたらそれは非常に恐ろしいことです。

「アメリカン・マ―ダー 一家殺人事件の実録」評価

決して日本では公開されることのないシーンまできちんと映画の中に組み込まれている海外の映画でなければ成り立つことのない本当のドキュメンタリーです。

実際のFacebookに載せられている映像やコメントを実際に映画の中で使用しているのでかなりリアリティがあってリアルタイムでその家族の中を見ているような気分になるくらいです。

現代社会には欠かせないSNSでのやりとりや投稿がより身近に感じられる部分になっています。

SNSという表面上では幸せに見える家庭もその奥では様々な問題があったのです。

SNSがかなり発達している世の中だからこそ見えにくい部分でもあります。

事件直後から使用している映像は警察のポケットから撮影されているものなのでリアルタイムで起こっているかのような緊張感を感じることができます。

相当残虐な事件ではあるので、この映画オススメだよ!と胸張って友人などに紹介することはできません。

しかし日本の報道では本当に表面の事実だけが報道され、いつの間にかそんな事件もあったね、と残虐な事件の一つ一つが簡単に忘れ去られてしまいます。

そんな日本で生活をしているからこそこんな想像を越える残虐な事件が本当にこの世の中で起こっているということをこの映画を通して知って胸を痛めることはいい経験となるかもしれません。

警察もカメラの映像の提供などにとても協力的なところも日本と違うところだな、と感心しました。

その反面、事件直後のクリスのひょうひょうとしている態度には怒りを通り越してしまうほどのものです。

3人目の子どもが生まれてくることをとても楽しみにしていたシャナンとそんな家庭をよそに浮気相手と生活をしていたクリスです。

少し前は同じ方向を向いて一緒に幸せな生活を送っていたはずの二人がいつしか別の方向を向いているなんて悲しすぎます。

しかし、このことは決して他人事ではありません。

3組に1組が離婚しているこの日本でも現在夫婦仲を巡って様々な事件が起きているのです。

こんな事件が起こらないように周りの友人や家族で人間関係にて困っていたらすぐに耳を傾けてあげたいな、と思いました。

最後に

この映画を一度見たらきっと胸に刻まれて忘れることはないでしょう。

こんな残虐な事件が普遍的に繰り返されている世界で幸せに暮らしていることに感謝しながらこんな事件が最低でも周りでは起こらないようにしたいな、と心から思いました。

クリスのような人間が生きにくい世の中にしていかなくてはなりません。

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