東ヨーロッパにあるジョージアという国で、都市と農村を行き来して商売をする男に密着したドキュメンタリー映画です。
彼らが生業としているイモと、商品を交換する物々交換がここでは行われ、商品の価値に釣り合わないイモの量が彼らから搾取されている構造を映し出した作品になっています。
映画『物ブツ交換』のあらすじ・キャスト・感想(評価)をまとめてみました。
映画『物ブツ交換』概要
配信開始:2018年
上映時間:23分
原題…『The Trader(Sovdagari)』
【スタッフ】
監督…タムタ・ギャブリシズ
製作…ジョージア
映画『物ブツ交換』あらすじ
東ヨーロッパのジョージアでひとりの男が辺境地を回り、古着や日用雑貨などを大きなトラックで売り歩いていました。
貧困に悩まされるこの土地では通貨の他に、人々が生業としているイモを商品と交換させる、物々交換が行われています。
運ばれてきた商品を見て子供も大人も楽しそうに、交換するものを選ぶ姿がありました。しかしイモを提示した分だけ持ってこられない人には、商品は売ることは決してしないのでした。
商売だから俺にはどうしようもできないという商人の男。ひとりになると頭を抱えてしまう日もあります。それでも男は彼もまた生きる為に、淡々と商売を続けていくのでした。
映画『物ブツ交換』感想(評価)
社会的な背景がわからず、最初は何をテーマにした作品なのかがわかりにくかったのですが、ジョージアという国で実際に起きている搾取の問題のことを知り、とても悲しい気持ちになりました。
ところどころに、客と商売人の苦悩が描かれていたのも関わらず、すぐに見抜けなかったことは、とても悔しかったです。初めてこういった現実を知る人にも、この作品を観てその事実を知ったというくらいのエネルギーが個人的には欲しかったです。
そうすればもっともっと多くの世界中の人に伝わるのにっと。わかる人にはわかればいいという芸術作品ではなく、せっかくNetflixに配信されているのだから誰もがわかって、このことに問題意識を持てるといいのにと、知れば知るほど思ってしまいました。
知らないことをいいことに足元を見る人の悪意は、本当に悲しい現実です。知識を得ることは、自分や大切な人を守るためのことでもあります。教育というのはとても大事で、どこにいても知識を得られる、学問を学ぶことができる、これは人間に確実に必要なことだと思います。
この作品を製作したのがジョージアという国で、自国の問題をこのように映像化したことはとても素晴らしいことだと感じました。
映画『物ブツ交換』まとめ
ジョージアという国で起きている現実を、そのまま見せてくれた作品でした。
農業従事者への搾取が背景にあることをしっかりをふまえた上で、観ていただきたいドキュメンタリー映画でした。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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