82歳の大富豪のおばあちゃんが、3人の若者に誘拐されたのをきっかけに、身代金100億円を略取する大事件を描いた推理小説の映画化です。
小説の舞台となった和歌山のテレビ局、テレビ和歌山が撮影協力をしています。
国家権力とマスコミを手玉に取った、奇想天外サスペンスコメディ。
映画『大誘拐 RAINBOW KIDS』のあらすじ、キャスト、感想(評価)をまとめてみました。
目次
映画『大誘拐 RAINBOW KIDS』概要
公開日:1991年1月15日
上映時間:120分
【スタッフ】
監督・脚本…岡本喜八
原作…天藤真 (推理小説『大誘拐』)
映画『大誘拐 RAINBOW KIDS』あらすじ
刑期を終え出所してきた弟分を迎えに行った兄貴の健次は、犯罪は割りが合わないがまとまった資金を手に入れ更生しようと、彼らに新しい仕事の話をします。それは和歌山の「最後の山林王」と言われる82歳のおばあちゃん(とし子)を誘拐して、5000万円を奪おうという計画でした。
3人は山に隠れとし子の行動を監視していると、ついに彼女が出掛けることに。彼らは誘拐に成功します。しかしとし子は巧みな交渉で、新しいアジトを自分の家の元家政婦だった中村くらの家に指定。ひとまず無事誘拐を終え、寝床につけた3人はほっとしていました。
夜この誘拐について3人ととし子が話しているうちに、3人の名前を「rainbow kids」ととし子は名づけるのでした。身代金の段になって、5000万円を提示しようと思っているという健次に、とし子は突然激怒します。なんと身代金は100億にしろと、とし子自身が言い始めたのです。
それは一体なぜなのか。ここからとし子は自分自身の誘拐についてのプランニングを3人組に伝え、実行していくのです。おばあちゃんの本当に欲しかったものとは。
映画『大誘拐 RAINBOW KIDS』キャスト紹介
柳川とし子…北林谷栄
「最後の山林王」と言われる82歳のおばあちゃんです。誘拐される本人。
戸並健次…風間トオル
スリで1年2か月の前科がある兄貴分です。おばあちゃんの誘拐事件の発案者です。
柳川可奈子…水野久美
柳川家の長女です。4人兄弟の2番目。
柳川英子…田村奈巳
柳川家の次女です。4人兄弟の3番目。
ナレーター…寺田農
佐久間…竜雷太
和歌山県警の刑事部長です。
中村くら…樹木希林
柳川家の忠実な元家政婦です。
井狩大五郎…緒形拳
和歌山県警の本部長です。
映画『大誘拐 RAINBOW KIDS』感想(評価)
このお話自体がおもしろかったです。おばあちゃんが聡明で商売人であり、駆け引きや交渉術が目から鼻に抜けていました。数字にも強くてあっという間に計算もしてしまい、それを楽しんでやっている。知恵もたくさんありました。まさに最強のおばあちゃん。
そしてやはり和歌山の美しい景色を、いたるところで観られたのはよかったです。自分も一緒に旅をしているような気分になります。
また中村くら演じる樹木希林さんのお芝居の、自然なことと言ったらなかったです。若い時からすでに生活感のあるお芝居をもってきていたんだと、改めて感じました。くらが本当にそこに住んで毎日生活しているようで、作品全体が生き生きしたものとして見ることができました。
映画『大誘拐 RAINBOW KIDS』まとめ
こんな大胆なおばあちゃん。本当にキュートで聡明で、寂しい気持ちをこういうところで確認するのかと奇想天外な結末が待つ、それでもなんだか感服してしまうお話でした。
これは家族で楽しめる作品です。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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