受けた好意を別の他人に贈るという“ペイ・フォワード”。
コロナ禍の今、SNS上でこのペイ・フォワード精神が20年の時を経て再び注目されている傾向もあるとか。
原作者の日常の出来事から生まれたというこのアイデア、とても素晴らしいお話です。
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』のあらすじ・キャスト・感想(評価)をまとめてみました。
目次
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』概要
初公開:2000年10月20日(アメリカ) / 2001年2月3日(日本)
上映時間:123分
原題…Pay It Forward
【スタッフ】
監督…ミミ・レダー
原作…キャサリン・ライアン・ハイド
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』あらすじ
ラスベガスに住んでいる11歳のトレヴァーは、アルコール依存症の両親の家庭に生まれ、父は蒸発、母は昼間パチンコ店・夜はバーという2つの仕事をしながら、母子2人で毎日を暮らしていました。
学校では7年生(中学1年生)の社会科の教師・シモネットから、最初の授業である課題を出されると、クラスのみんなはパッとしないアイデアしか思い浮かばない中、トレヴァーは光る提案をします。
シモネットが出した課題は、「Think of idea to change our world ― and put it into Action!(世界を変えるようなアイデアを考えよう、そしてそれを実行してみよう!)」というものでした。
先生は何かアイデアを出したのかと聞くトレヴァーに、この課題を君たちに出すのが私のアイデアだと答えるシモネット。
そうしてトレヴァーが考え出したアイデアは「Pay it forward(次へ渡せ)」。その人が自分ではできない善い行いを3人の人にすることで、それをされた人も同じように別の3人にPay it forwardを繰り返していくというものだったのです。
シモネットは共感してくれたものの、クラスで賛否が分かれる中でも、それを証明すべく実行していくトレヴァー。その先に見えてきたものは…。そしてそのゆく先は…。
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』キャスト紹介
トレヴァー・マッキニー…ハーレイ・ジョエル・オスメント
中学一年生の11歳の少年です。両親ともにアルコール依存症で父は蒸発、母とふたりで暮らしています。母のアルコール依存症を治させたいと強く思っている、母親想いの息子です。
ユージーン・シモネット…ケヴィン・スペイシー
トレヴァーの中学の社会科の教師です。体に火傷を負っています。
アーリーン・マッキニー…ヘレン・ハント
トレヴァーの母親です。アルコール依存症を治すため定期的に依存症の会に参加していますがそれだけでは克服できず、つらいことがあると隠しておいた酒を一気飲みして過ごしていました。
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』感想(評価)
改めてこのタイミングで観ることができ、本当に良かったと感じます。自分の利益ではなく、生き方のひとつとしてこれを実行していくことは、人間としてとても成長できる発想でもあると思いました。
アイデアを実行していくというところも重要ですね。アイデアだけで机上の空論や口だけで満足するのでは何も変わらない。
トレヴァーの台詞にもありましたが、“わかっているのにやらないのは、変化を怖がり勇気がないということである”と。これは教訓になる名言でした。
またトレヴァーの信じる心と意志の強さに、心動かされました。結末は本当に悲しくてお芝居を越えていました。
そしてシモネット先生の、アーリーンに自分の火傷の理由を打ち明けるシーンは、忘れることができません。最高の演技です。
映画『ペイ・フォワード 可能の王国』まとめ
限界に達してしまったとき、そこから抜け出すとっかかりの部分を、こんな愛の形で繋げていけるということに感動しました。コロナとの闘いの中で、この精神をみんなで共有出来たらきっと何かが変わると思います。信じてトライすることが大事ですね。
それから「どんな小さなことでもアイデアは必ず実行する。」ダメならやり方をまた考えればいい。アイデアを無駄にしないで、変化する勇気と変化が自分を助けることを信じて、泥くさくても必死に前に進みたい、そんなふうに思わせてくれる映画でした。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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