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「幻夜」あらすじ(ネタバレ)
大人気小説家である東野圭吾の推理小説作品をドラマ化したものです。
時は1995年の阪神淡路大震災が始まりでした。
雅也は父のお葬式のために実家に帰っていたときにこの震災にあうのでした。
父のお通夜にも関わらず、父が借金をしていた叔父さんには借金返済の話をされていました。
地震が起こった直後、叔父さんと雅也は瓦礫のもとで生死の危険に出会います。
雅也は叔父さんを助けることもできましたが、借金返済のことが頭よぎり怒りで叔父さんのことを殺してしまうのです。
震災のあとの出来事であるため、自分が殺したとは思われないだろうとその場をあとにしようとしました。
その時です。
すぐそばで女性がこちらを見ていたのです。
叔父さんを殴っているところを見られていたのかどうか雅也はずっと不安になります。
見られていたとしたら変に喋られると困るので雅也はその女性から目が離せなくなります。
同じ被災所で生活をして見張っているうちにひょんな出来事から共に生活をしていくようになるのです。
震災の生活をお互いに助け合いながら乗り越えた雅也と美冬は、二人の生活を送っていくために上京することになります。
雅也は小さな工場に勤め、美冬は宝石店で働きだします。
上京をきっかけに二人の周りで様々な事件が起こっていくのです。
二人の行く先々で事件が起こっていることを刑事が気づいていきます。
二人はどんな人生を生き、どんな運命を過ごしていくのでしょうか。
「幻夜」キャスト紹介
深田恭子(新海美冬役)
1982年11月2日
ホリプロ所属
このドラマでは人の心に付け込んでいく魔性の女を演じる
塚本高史(水原雅也役)
1982年10月27日
サンミュージックプロダクション所属
このドラマでは、美冬と行動を共にしていく健気な男を演じる
柴田恭平(加藤亘役)
1951年8月18日
柴田恭平事務所所属
このドラマでは警視庁に勤める刑事役を演じる
「幻夜」感想(ネタバレ)
どんどん美冬の世界観に引き込まれていきました。
本当にこんな事件があったのではないかと思うほど自由自在に相手の心を操っていく様子はとても見ごたえのあるものでした。
男を自分のものにして心を操り思い通りにしていく女が悪いのかそれとも美冬の本当の姿に気づかずにまんまと美冬に騙される男が悪いのか、かなりの考えものです。
ここまで男を自分の思う様に操作できたら世界の見え方も変わるんだろうな、と感じました。
一時期話題となった”マインドコントロール”とはこのことなんだな、とその全てを見ることができたような気がします。
深キョンの笑顔凛々しい表情がより一層美冬の正体を膨らませていて役にハマっていました。
雅也が壁に美冬の名前を書いてどんどん美冬の沼にハマっていくシーンは特に見ごたえがありました。
恋愛によって殺人をするまで人間が変われるなんて本当にすごいことです。
雅也役の塚本君も美冬にハマっていく演技が本当にうまくて雅也の気持ちがひしひしと伝わってきました。
まんまと美冬の操り人形になっている雅也を見ていると男ってみんなこんななのかー、と落胆してしまいます。
サイコパスとはなんなのか魔性の女とはなんなのかを心情の動きとともによく知ることができるドラマです。
次になにをしでかすのか何を計画して何を考えているのか、とにかく美冬の言動から目が離せません。
「幻夜」評価
ベストセラーとなった東野圭吾のミステリー長編「白夜行」の姉妹作としても知られているのがこちらの作品です。
「百夜行」を知っている方は少し物足りなく感じるかもしれませんが、東野圭吾のミステリー作品は本当にどれも最後までドキドキさせられます。
可能であれば「百夜行」からご覧になって頂くとより良さがわかるかもしれません。
しかも一日で全部一気に見終えてしまう人が多いのではないでしょうか。
そんなどんどん知りたくなっていく不思議な魅力がたっぷりのドラマといえます。
美冬の正体を知りたくてどんどんドラマを見ていくのですが、最後まで美冬自身のことには触れないのです。
ここは視聴者にとって賛否両論がある部分かな、と思います。
自分自身の想像もできますし、いまいちスッキリしないもやっとした感じにも受け取れます。
それ以上に塚本君演じる雅也が美冬と出会ったことで男としても人間としても堕ちていく姿は切なさの塊です。
そんな男女のどろどろとした感情の動きを見られるのは、この作品のような気がします。
美冬の美人度が高いところもキーポイントです。
見終わったあとはなんか心がずっしりと重くなるようなそんなドラマです。
最後に
男女の恋愛の愚かさと人が人の心を操っていく姿をここまでリアルに表現できているのはこの作品です。
この美冬の不思議な力に誰しも引き込まれていくでしょう。
そんなミステリーな世界にみなさんも飛び込んでみてください。
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