「テルマエ・ロマエ」は、浴場を題材としたコメディ作品です。
古代ローマの浴場技師ルシウスが現代日本にタイムスリップし、その風呂文化を持ち帰ります。
ヤマザキマリによるコミック「テルマエ・ロマエ」をもとに実写映画化されました。
原作を下敷きにしつつ、オリジナルのストーリーが描かれます。
ローマ人の役は、阿部寛、市村正親、北村一輝、宍戸開と濃い顔の役者がそろい踏み。
阿部寛は、この役で、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞しました。
興行収入は、59.8億円。これは、2012年第2位の成績となっています。
なお、「テルマエ・ロマエ」はラテン語で“ローマの浴場”を意味しています。
目次
映画「テルマエ・ロマエ」の基本情報
- 原作…コミック「テルマエ・ロマエ」(ヤマザキマリ作)
原作漫画は、第14回手塚治虫文化賞短編賞、マンガ大賞2010を受賞しています。
- 監督…武内英樹
- 公開年…2012年
- 製作国…日本
- 興行収入…8億円。2012年第2位。
- 主題歌…「誰も寝てはならぬ」ラッセル・ワトソン
- 上映時間…108分
- 配給…東宝
- 続編…テルマエ・ロマエⅡ
- その他…トロント国際映画祭に正式招待
映画「テルマエ・ロマエ」のキャスト紹介
ルシウス・モデストゥス(演:阿部寛)
主人公。
古代ローマの浴場設計技師。とても真面目な性格。
山越真実(演:上戸彩)
風呂のショールームに勤めている漫画家志望の女性。
ルシウスに出会い、恋心を抱く。
ハドリアヌス(演:市村正親)
ローマ皇帝。
ケイオニウス(演:北村一輝)
次期ローマ皇帝候補。
アントニヌス(演:宍戸開)
次期ローマ皇帝候補。
マルクス(演:勝矢)
ルシウスの友人。
山越由美(演:キムラ緑子)
真実の母親。
山越修造(演:笹野高史)
真実の父親。
舘野(演:竹内力)
温泉の客。
映画「テルマエ・ロマエ」のあらすじ、ネタバレ
古代ローマ。
真面目な浴場技師のルシウスは、斬新な風呂を作ることを求められ悩んでいました。
そんな彼はある日、風呂について考えている最中、浴場の壁穴に吸い込まれてしまいます。
そして気付いた時には…彼は現代日本のひなびた公衆浴場の中にいたのでした。
ルシウスは、公衆浴場を見てまわり、ローマと異なる文化に感嘆します。
そして、彼は、壁の絵、桶、冷えたフルーツ牛乳、ポスターなどの風呂文化を古代ローマに持ち帰ります。
日本文化にヒントを得てつくったルシウスの浴場は、古代ローマ人たちに好評を得ます。
やがて彼は名声を上げ、時のローマ皇帝ハドリアヌスの浴場を作ることが決まります。
ルシウスは、現代日本へ再びタイムスリップし、皇帝の気に入る浴場を作り上げることに成功します。
こうしてルシウスは、皇帝ハドリアヌスに重用されていきました。
さらにルシウスは、漫画家志望の日本人女性・真実に出会います。
しかし、やがてそんな彼の上にも暗雲が…。
皇帝ハドリアヌスは、次期皇帝候補のケイオニウスのために浴場を作るようルシウスに依頼します。
しかしルシウスは、ケイオニウスに好感を抱いていませんでした。
ルシウスは、ケイオニウスに浴場を作ることを断ります。
ルシウスは皇帝ハドリアヌスのもとから退けられてしまいました。
さらに、悪いことは続きます。
古代ローマの世界で、歴史改変が起こりかけてしまうのです。
史実では、次期皇帝はアントニヌスです。しかし、ルシウスや真実がタイムスリップしたせいでアントニヌスの左遷が決まり、次期皇帝はケイオニウスになりそうな勢いになってしまいました。
ルシウスと真実は、歴史改変を防ぐため、行動することにします。
そのころ、皇帝ハドリアヌスは属州の反乱軍に苦戦を強いられていました。
ルシウスは、皇帝のもとへおもむきます。
ルシウスは、アントニヌスの考えだとして、兵士たちの傷を癒す湯治場をつくることをハドリアヌスに提案しました。
案は採用され、湯治場は戦に大きく貢献します。
そして、ローマ軍はやっと勝利することが出来ました。
皇帝ハドリアヌスは、このことに大変喜びます。
そして、これにより、アントニヌスは属州への左遷を免れます。
こうして、歴史改変は防ぐことができました。
ルシウスは、皇帝ハドリアヌスから賛辞を受けることになりました。
映画「テルマエ・ロマエ」の感想
前半は、コメディ全開。
後半は、シリアス要素が強いです。
前半は、ルシウスが現代日本の風呂文化に出会い、それを古代ローマの風呂に取り入れていきます。その様子はとてもコミカルに描かれており、笑いを誘います。
古代ローマの浴場と現代日本の浴場(ひなびた公衆浴場、ショールーム、ワニ園、野外浴場など)のギャップも、観ていてとても面白いです。
現代日本の浴場に浸かるお爺さんたちの演技も、いかにも田舎のお爺さんといった風で良かったです。
後半は、シリアスなドラマが展開されます。
ルシウスは、ローマやハドリアヌスのために奔走します。
後半は、まるで前半とは別の物語であるかのようです。
最後は、大団円で終わります。
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