「コンカッション」ウィル・スミスが実在の医師を熱演!キャスト・感想・まとめ

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「コンカッション」ってどんな映画?

    

2015年に公開された「コンカッション」という映画をご存じですか?アメリカン・フットボールの選手たちが「慢性外傷性脳症」に悩まされているという事実を明らかにし、選手を守るためにNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)や世論と戦った実在の医師をウィル・スミスが演じた真実の作品をご紹介します。

 

「コンカッション」のあらすじ

ナイジェリア出身の医師ベネット・オマル(ウィル・スミス)は、アメリカのピッツバーグでか亡くなった人の死因を究明するための検死官として働いていました。ベネットは豊富な知識で医療に関する資格も多数保有していて、真面目で誠実な性格から死体解剖に関しても妥協は許さず、死体に真摯に向き合っていました。。しかし丁寧すぎる仕事から効率が悪く、ベネットのやり方を批判する上司もいました。

そんな中馴染みの教会に行くと、牧師からケニアから移住してきた看護師のプレマ・ムティソ(ググ・バサ・ロー)を、しばらくオマルの家に住まわせて欲しいと頼まれます。渋々引き受けたベネットですが、プレマの落ち着きがあり誠実な人柄から、ベネットの仕事に支障をきたすことなく、二人は穏やかな同居生活を始めます。

ところが医療センターに出勤したベネットが見たものは、報道陣が詰め掛ける異様な光景でした。運ばれてきたのはNFL界の最強のセンターと呼ばれ、国民的大スターのマイク・ウェブスターの遺体でした。現役引退後は激しい頭痛やめまい、記憶障害にも悩まされ、家族とは離れホームレスの様に壊れた車の中で一人苦しんでいました。ベネットは脳の病気の可能性を疑い、ウェブスターを解剖し、死因を究明しようとしますが、特定の死因原因となるものは解剖では見つけられませんでした。ウェブスターは50歳という若さだったため、アルツハイマー病とは考えづらく、ベネットは上司の反対を押し切り、ウェブスターを更にCT検査にかけ原因をつきとめようとします。

自宅に戻ってからも、ウェブスターの脳の破片を顕微鏡で観察し、ついに今までに症例がない恐ろしい脳の異常を見付けました。更に調査を深く進めたベネットは、長年フットボールの選手として活躍してきたウェブスターの脳には信じられないほどの衝撃が加わり、ウェブスターの脳は悲鳴を上げていたのだと確証に至ります。調査結果を神経内科医のデコスキーに報告すると、前例のないウェブスターの酷い脳に驚き、「CTE(慢性外傷性脳症)」と名付け、医学雑誌に発表することになります。

ベネットはCTEを認めて貰った喜びを同居しているプレマと喜び、お互いに惹かれあっていた二人は恋人同士となります。その頃、またしてもNFLの元スター選手J・ストゼルジックは、ウェブスターと同じような症状に悩まされていて、「殺害しろと声が聞こえる」とパニックを起こし、妻を殺害しようとしますが、寸前のところで妻に追い出され車で家を飛び出し、高速道路で衝突事故を起こし死亡してしまいます。その後も、元NFLの選手テリー・ロングが45歳の若さで自殺するなど、元フットボール選手の死亡が相次ぎ、その都度ベネットが解剖を担当していました。そこでベネットが彼らの診断書にある共通点を見つけ出します。診断書のサインは毎回ジョセフ・マルーンという医師でした。

アメリカで絶大な人気を誇るフットボールへの批判を訴える医師として、ベネットは世間から大きな批判を浴びます。自宅への脅迫まがいの電話も続き、くじけかけたその時、ベネットの元にジュリアン・ベイルズという男から連絡が来ます。彼は元NFLの選手の診療を担当していた医師で、何よりウェブスターの友人でした。ジュリアンは「ここ何年かでNFLの選手が何人死んだか知っているか?」とベネットに問います。ジュリアンは「12人だ。もう友が死ぬ姿は見たくない」と言って、ベネットへの協力を約束します。

アメリカ全土の国民が支持するNFLを相手に戦えるのか?真実を明らかにすることは正しいことなのか?NFLの選手たちを救うことが出来るのか?真実を明らかにするために、巨大組織の圧力に負けず戦かった一人の医師の実話です。

「コンカッション」のキャスト

ベネット・オマル(ウィル・スミス)

ナイジェリア出身の様々な資格と知識を兼ね備えた天才医師。元NFLのスター選手 マイク・ウェブスターが遺体となって運ばれてきたことによって、ベネットの運命も大きく動き出します。長年受け続けたフットボールの衝撃により、脳への損傷が起こると提示し、CTE(慢性外傷性脳症)を発見します。

ジュリアン・バイレス(アレック・ボールドウィン)

元NFLの選手の診療を担当していた医師。もう仲間が死ぬのを見たくないとベネットに協力します。

プレマ・ムティソ(ググ・バサ=ロー)

ケニアから移住してきた看護師。ベネットと同居し、やがて結婚します。

マイク・ウェブスター(デビット・モース)

元NFLの選手で最強のセンターと呼ばれた伝説の選手。現役を引退してからは激しい頭痛とめまい・記憶障害に悩まされ死亡に至ります。彼の死によりCTE(慢性外傷性脳症)を発見する切っ掛けになりました。

「コンカッション」の感想・まとめ

2015年に公開の作品ですが、この作品でウィル・スミスは第73回ゴールデングローブ賞で最優秀主演男優賞(ドラマ部門)にノミネートされています。真実を明らかにしようと巨大組織に立ち向かう実在の医師の話ですが、元NFLの選手がこれほどまでに亡くなっているの事例があるのかと驚かされました。それも苦しんで自ら命をたっている選手が多いのにも驚きでした。

この問題はまだ未解決で、2011年には引退した選手5000人が訴訟を起こしています。当初NFLはアメリカ国民的人気を保持するスポーツを潰すの気なのかと、ベネットの主張に批判的で、ベネットに圧力を掛けたり、嫌がらせを行ってきました。しかし相次ぐ選手の死にNFLもベネットの意見を聞かざるを得ませんでした。元選手からの集団訴訟にもNFLは多額の賠償金を払い、示談を成立させましたが、引退した選手の28%がCTEを含む重大な認知機能障害を患わっているとし、脳障害への事実を重く受け止め、若くして早々に引退した選手もいました。

フットボール事態を否定するわけではありませんが、頭部への危険な行為を制限するようなルール改正をし、選手への安全性を示したスポーツとなって欲しいものです。

 

 

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